中東戦争で原油高、DXYは99付近で推移

**米ドル指数(DXY)**は金曜日のアジア取引時間に99.00付近で推移し、前日の小幅な上昇の一部を失いました。地政学的緊張の高まりにより安全資産としての需要はあるものの、米ドルは上昇の勢いを維持できていません。

**イランイスラエル**の対立がここ数日で激化し、世界の金融市場のボラティリティが高まっています。通常、不確実性が高まる局面では投資家は米ドルに資金を移しますが、インフレ懸念や金融政策の不透明感がドルの回復を抑えています。

イラン・イスラエル衝突で原油価格が上昇

戦闘は7日目に入り、軍事的な緊張がさらに高まりました。木曜日には**イランが湾岸地域に向けてミサイルやドローンを発射し、バーレーンの石油精製施設を攻撃したと報じられています。一方、イスラエルテヘラン**への空爆を継続しており、地域紛争の拡大への懸念が高まっています。

また、**アメリカ合衆国クウェート市**にある米国大使館の業務を一時停止しました。これは地域の安全保障リスクが高まっていることを反映しています。

こうした地政学的緊張は原油価格を押し上げ、世界的なインフレリスクを高めています。エネルギー価格の上昇は、**連邦準備制度(FRB)**がインフレ率を2%目標へ戻そうとする中で、金融政策の判断をより難しくする可能性があります。

利下げ期待が後退

紛争による原油価格の上昇は、市場での利下げ期待を弱めています。その代わり、インフレが目標を上回る状態が続けば、金利を長期間高水準で維持する、あるいは追加利上げの可能性さえ議論されています。

**アメリカ合衆国大統領のドナルド・トランプ**は、イラン政府関係者が戦争終結に向けて接触してきたと述べました。しかし彼は「すでに遅すぎる」とし、ワシントンはイランの軍事能力を弱体化させる方針を継続すると強調しました。

同時に、オースタン・グールズビー(**シカゴ連邦準備銀行**総裁)は、現在多くの機関が信頼の危機に直面していると指摘しました。また、FRBの分散型の組織構造はこれまで効果的に機能してきたとし、中央銀行の独立性がインフレ抑制において極めて重要であると強調しました。

米経済指標に市場の注目集まる

投資家は現在、米国の金融政策見通しに影響を与える重要な経済指標を待っています。

市場が特に注目しているのは、2月の**米国非農業部門雇用者数(NFP)**です。エコノミストの予想では、1月の13万人増加に続き、約5万9千人の増加が見込まれています。

一方、米国小売売上高は、前回が横ばいだった後、1月は前月比で0.3%減少すると予想されています。

これらの指標は米国経済の強さを判断する重要な材料となり、米ドル指数が今後安定するのか、それとも下落が続くのかを見極めるうえで注目されています。