水曜日、アジア市場はまちまちの展開となり、韓国のKOSPIは過去最高値を更新したものの、他地域の上昇は限定的でした。週初めにテクノロジー株が見せた上昇は、ウォール街の弱い終値を受けて冷却されました。 韓国のKOSPIは前日比ほぼ1%上昇し、5,361.85ポイントに達しました。これは火曜日に記録した7%の大幅上昇を受けたもので、主要半導体メーカーやテクノロジー株の好調なパフォーマンスが背景にあります。一方、日本の日経225は前日の4%上昇から0.7%下落しました。 中国の上海総合指数は0.1%上昇したものの、主要銘柄で構成されるCSI 300は0.2%下落しました。香港のハンセン指数は0.5%下落、オーストラリアのS&P/ASX 200は0.5%上昇、シンガポールのストレーツ・タイムズ指数は横ばいとなりました。インドのNifty 50先物はわずかに上昇しており、火曜日には米国が関税引き下げの貿易協定をインドと締結したことを受けて約3%上昇していました。 ウォール街のテック株下落が投資家心理に影響 米国市場は前夜に下落して終了し、テクノロジー株が主導する形で下げました。人工知能(AI)の急速な進展によるセクターへの影響が懸念されているためです。ナスダックは主要指数よりも大きく下落し、投資家は大手テクノロジー企業の決算発表を慎重に見守っています。 アルファベット(NASDAQ: GOOGL)は水曜日に決算を発表予定で、アマゾン(NASDAQ: AMZN)は木曜日に発表予定です。両社の結果は、広告、クラウド、AI関連の投資の強さを測る重要な指標と見なされています。 FRBの次期議長人事と中国サービス業成長に注目 投資家心理は、元FRB理事ケビン・ウォーシュの次期FRB議長候補としての指名に関する不透明感にも影響を受けました。ウォーシュ氏は引き締め的姿勢が強いと見られており、米国の金利が長期にわたって高水準に維持される可能性が懸念されています。 中国では民間調査により、1月のサービス業が過去3か月で最も速いペースで拡大したことが示されました。これは基礎的な需要の強さを示す一方で、成長の不均衡や消費者信頼感の低迷に対する懸念から、投資家は依然として慎重です。
米国株安がアジア市場に波及、ハイテク株下落でリスク回避強まる
アジア株式市場は金曜日に下落し、前日の米国株式市場での大幅安を受けて投資家のリスク選好が後退した。特に米国のハイテク株の急落が市場心理を冷やし、加えて東京のインフレ指標が日銀(BOJ)の追加的な金融引き締め観測を意識させる内容となった。 1月に入り、史上最高値や数年ぶり高値まで上昇していたアジアの主要株価指数は、利益確定売りに押されて調整局面に入った。中でも中国株と香港株が下落を主導し、米国市場の流れを色濃く反映する形となった。 米国市場では、S&P500とナスダックがそろって下落。中でもマイクロソフト株が約10%急落し、市場に衝撃を与えた。AI(人工知能)分野への巨額投資が短期的に十分な収益を生むのかとの懸念が強まり、クラウド事業の成長が市場予想を下回ったことも売りを加速させた。 米株価指数先物もアジア時間に小幅安で推移し、ウォール街からの弱い流れがアジア市場に引き継がれた。 米ハイテク株安がアジア市場に連鎖 米国株の下落はアジア市場にも直ちに波及し、テクノロジー関連株を中心に売りが広がった。 中国では、CSI300指数と上海総合指数がともに1%超下落。直近までの上昇に対する利益確定と、外部環境の悪化が重なった。香港市場では、ハンセン指数が約2%下落し、ハンセンテック指数も同様の下げを記録。米国のハイテク株安と歩調を合わせる展開となった。ただし、香港株は月間では7%超の上昇が見込まれている。 東南アジアでは、シンガポールのSTI指数が一時史上最高値を付けた後、0.2%安で推移。月間では約6%の上昇が見込まれている。オーストラリアのS&P/ASX200指数は0.6%下落したものの、月間では約2%高となる見通しだ。インドのNifty50指数先物は0.3%安となった。 半導体株が支えとなり韓国は逆行高 地域全体が軟調となる中、韓国株は例外的に上昇した。KOSPI指数は0.5%高となり、半導体大手の堅調な値動きが相場を下支えした。前日に好決算を発表したSKハイニックスとサムスン電子が引き続き買われ、半導体需要の強さを示した。 KOSPIは1月の月間上昇率が約25%に達する見込みで、アジア市場の中でも際立ったパフォーマンスを示している。 東京のインフレ鈍化も日銀引き締め観測は継続 日本株は小幅安となった。日経平均株価は0.4%下落し、TOPIXも0.3%安となった。ただし、日経平均は1月通算で5%超の上昇が見込まれており、円高が上値を抑える要因となった。 発表された東京都区部の消費者物価指数は、約4年ぶりの低水準まで鈍化し、インフレ圧力の緩和を示した。一方、生鮮食品を除くコア指数は前月から低下したものの、日銀の目標である2%をわずかに上回る水準を維持した。 このため、市場では日銀が近い将来に追加的な政策修正に踏み切るとの見方が引き続き意識されており、日本株は物価指標や金融政策の行方に敏感な展開が続いている。
FRB、地政学リスク、決算シーズンを前に欧州株は慎重姿勢
欧州株式市場は週明け、地政学的緊張の継続、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を控えた警戒感、そして世界的な決算発表ラッシュを意識し、全体的に慎重で落ち着いたトーンで取引を開始した。投資家はより明確なシグナルが出るまで積極的なポジションを取りづらく、防御的な姿勢を維持している。 取引序盤では、ドイツのDAXは小幅高、英国のFTSE100もわずかに上昇した一方、フランスのCAC40は小幅安となり、欧州市場全体として方向感に欠ける展開となった。 地政学リスクの焦点は北米へ グリーンランドを巡る欧州連合(EU)と米国の貿易摩擦への懸念はいったん後退したものの、地政学リスクそのものは依然として高い水準にある。現在、市場の関心は米国とカナダの関係悪化に移っている。 週末、トランプ大統領は、カナダが中国と貿易協定を結ぶ場合、最大100%の関税を課す可能性があると警告した。これに対し、カナダのマーク・カーニー首相は、中国と自由貿易協定を結ぶ意図はないと即座に否定したが、両国間の緊張がくすぶっていることを改めて示す形となった。 投資家にとって、国際貿易が引き続き政治的なカードとして利用されているという認識が強まり、グローバルなサプライチェーンや多国籍企業の見通しに対する不確実性が高まっている。 ドイツIfo指数よりFRBが最大の焦点 欧州で注目される主要経済指標は、ドイツのIfo景況感指数で、企業信頼感がやや改善することが期待されている。もし予想通り改善すれば、ユーロ圏最大の経済であるドイツの景気が一定の安定を取り戻しつつあることを示唆する。 しかし、投資家の最大の関心はやはり米FRBにある。FRBは2日間の金融政策会合を開催し、水曜日に結果を発表する予定だ。 市場では、FRBがこれまでの3回の利下げを受けて、今回は政策金利を据え置くとの見方が大勢を占めている。ただし、声明文やパウエル議長の記者会見の内容から、今後の金融政策の方向性に関するヒントを探ろうとする動きが強まっている。 ライアンエアーとS4キャピタルが欧州企業のムードを改善 企業ニュースでは、ライアンエアーが比較的前向きな見通しを示した。欧州最大の航空会社は、年間の税引後利益が前年比で約30%増加する可能性があると述べ、平均運賃も予想以上に伸びる見通しを示している。 ただし、第3四半期の利益は、イタリア競争当局からの罰金に関連する8,500万ユーロの特別費用の影響で大幅に減少した。規制リスクが引き続き業績の不確実要因であることを示している。 一方、デジタル広告・マーケティング会社のS4キャピタルは、2025年の業績が修正ガイダンスおよび市場予想を上回ったと発表し、業界に安心感を与えた。 米国株はテック大手の決算に注目 今週はS&P500構成企業のうち90社以上が決算を発表する予定で、アップル、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフトといったテクノロジー大手が特に注目されている。 これまでの決算シーズンは堅調で、FactSetのデータによれば、約76%の企業が市場予想を上回っている。これは、経済や政治の不透明感が強い中でも、企業収益が底堅さを保っていることを示している。 欧州市場にとって、米企業決算が好調であればリスク選好を支える材料となる一方、ハイテク大手の業績が失望を誘えば、世界的な株式市場に下押し圧力がかかる可能性がある。
トランプ大統領がグリーンランドを巡る関税圧力を強化、米株先物は急落
ドナルド・トランプ米大統領が、グリーンランドを米国に売却する合意が成立しない場合、複数の欧州諸国に対して貿易関税を課す方針を改めて強調したことを受け、米国株価指数先物は日曜夜から2026年1月19日(月)早朝にかけて下落を拡大した。この発言は世界市場の不安心理を強め、新たな大西洋横断の貿易戦争への懸念を再燃させ、投資家をリスク資産から伝統的な安全資産へと向かわせた。 先週末のウォール街はまちまちの展開となり、市場心理はすでに不安定な状態にあったが、トランプ大統領の発言はそこに新たな地政学的リスクを加える形となった。さらに、米国がマーティン・ルーサー・キング・ジュニア記念日の祝日であったため取引参加者が少なく、先物や商品市場では価格変動が増幅される状況となった。 リスク選好が後退し、株価指数先物は下落 日曜夜の時点で、S&P500、ナスダック100、ダウ工業株30種平均に連動する先物はいずれも大幅に下落した。特にテクノロジー株が下げを主導し、世界的な貿易リスクやサプライチェーンの混乱に対する感応度の高さが改めて意識された。 この動きは、現物市場が再開する前から、米国株式市場が慎重なスタートを切る可能性を示唆していた。 アジア市場も月曜日の取引で否定的に反応し、日本、韓国、オーストラリアの主要株価指数はいずれも下落した。米欧間の緊張がもたらす影響を投資家が織り込む中、欧州株先物も軟調な寄り付きが見込まれ、売り圧力が世界市場全体へ広がる兆しが示された。 トランプ大統領のグリーンランド戦略と関税の最後通告 トランプ大統領は、2月1日からデンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、オランダ、フィンランド、イギリスからの輸入品に対し、追加で10%の関税を課すと表明した。さらに、グリーンランドを巡る交渉が進展しない場合、6月までに関税率を最大25%まで引き上げる可能性があると警告した。 トランプ大統領は、グリーンランドがその地理的な位置と北極圏における軍事的な重要性から、米国の国家安全保障にとって戦略的に不可欠であると繰り返し主張している。グリーンランドはデンマーク王国に属する自治領であり、デンマーク政府およびグリーンランド自治政府はいずれも島の売却案を強く否定している。 1月19日の新たな発言で、トランプ大統領は自身の立場を改めて明確にし、関税の脅しが単なるレトリックではなく、現実的な交渉手段であることを示した。市場はこれを一時的な交渉戦術ではなく「エスカレーション」と受け止め、長期化する貿易不安定への懸念が一段と強まった。 欧州は強く反発し、対抗措置を準備 欧州の指導者たちは強く反発し、この関税計画を国際規範や長年の同盟関係を損なう「経済的な強要」だと非難した。フランスやドイツの当局者は、貿易政策を領土問題や地政学的対立の交渉材料として使うべきではないと強調した。 欧州連合(EU)は、関税が実施された場合に備え、報復措置の検討を進めていることを示唆した。貿易防衛措置の発動や、政治的・経済的に影響の大きい米国製品を対象とする案などが議論されている。 1月19日、EU当局者は「対応は断固としたものになるが、同時に慎重でバランスの取れたものになる」と強調し、欧州産業を守りつつ、制御不能な対立激化を避ける姿勢を示した。 この対立構造は、米欧間の新たな貿易紛争が、世界のサプライチェーンを混乱させ、成長見通しを弱め、インフレ圧力を高める可能性があるとの懸念を強めている。多くの国が過去の経済ショックからまだ完全に回復していない中で、状況は一層不安定さを増している。



