EUR/USD、ドル安継続で底堅く推移
EUR/USDは2025年12月16日(火)、米ドルが弱含みの状態を維持する中で安定した取引となりました。米ドル指数(DXY)は約0.2%下落し、2か月ぶりの安値付近で推移しており、ユーロを引き続き支えています。
市場参加者は、今週後半に予定されている米国の重要な経済指標や、政府閉鎖の影響で延期されていた労働市場データの発表を前に慎重な姿勢を維持しています。
ユーロは1.1740~1.1760付近で取引されており、投資家が米国の金融政策見通しやFRBと欧州中央銀行(ECB)の中期的な政策格差を再評価する中で、最近の上昇を維持しています。
市場の焦点は米国の主要経済指標へ
投資家の関心は、政府閉鎖の影響で遅れていた**10月と11月の米国非農業部門雇用者数(NFP)**の発表に集中しています。両データは同時に公表される予定で、米国労働市場の実際の強さを示す重要な指標となります。
さらに、今後発表される米国CPI(消費者物価指数)にも注目が集まっています。債券市場では金利の将来パスを巡る不透明感が続いており、インフレや雇用が弱い結果となれば、FRBの利上げサイクルが終盤に近づいているとの見方が強まり、EUR/USDの上昇が続く可能性があります。
FRBの発言がEUR/USDをレンジ相場に
最近のFRBのガイダンスはドルの弱さにつながっていますが、FRB当局者の発言が一貫していないことがEUR/USDの大きな値動きを抑えています。
今週はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁やアトランタ連銀のボスティック総裁を含む複数の当局者が講演を予定しており、市場は2026年の政策見通しや金利予想に関するヒントを探っています。
その結果、トレーダーは明確なマクロシグナルが出るまで強い方向性ポジションを取りにくい状況となっており、通貨ペアは比較的狭いレンジで推移しています。
次の動きを待つ調整局面
テクニカル面では、EUR/USDは最近の高値付近での調整局面にあり、上昇余地が残されている可能性が指摘されています。
日足チャートでは、1.1750付近でのタイトなレンジ形成が見られ、市場の迷いを示しています。
このゾーンを明確に上抜ければ強気モメンタムが強まり、さらなる上昇が期待されます。一方で、短期サポートを下抜ければ調整的な下落が起こる可能性もあります。
次の方向性は、テクニカル要因よりも米国経済指標のサプライズや中央銀行のガイダンスによって決まる可能性が高いと見られています。
データ主導のボラティリティ拡大へ
全体として、EUR/USDはドルの弱さに支えられた状態を維持していますが、短期的な方向性は今後発表される経済データに大きく依存する見通しです。
大西洋の両側で重要な経済指標が予定されているため、年末のポジション調整と相まって市場のボラティリティが高まる可能性があります。
トレーダーは、米国の金融緩和期待と世界経済成長や中央銀行政策の不透明感のバランスを見極めながら、慎重な取引を続けると見られています。